あなたは自動車保険に加入して「保険の値段が高い気がする」
「もっと安い保険会社は無いのかな」と疑問に感じてはいませんか?
しかし保険の値段(保険料)を安くしたいと考えていても保険のことに詳しくないのでつい先のばしにしてしまう。
「不満を感じるが何かあった時に不安なので今のままでいい」という気持ちになってしまうのかもしれません。
私はそれはもったいないと感じてしまいます。なぜなら自動車保険の基本がわかれば保険会社を変えることは簡単なことだからです。
保険会社を変えることにストレスがなくなれば自動車保険は毎年最安の保険会社で加入することが出来ます。
私は普段から自動車保険を販売する人間なので保険料の安さだけを追求することには反対です。なぜなら安さだけを求めてしまうと保険の補償内容を理解せず、安さだけで追及してしまう人が多いからです。
たとえば人にぶつけてしまった場合に相手の治療費や賠償金を補償する「対人賠償」という補償があります。もし安さを求めて、この補償額を最低限の1000万円にした場合、保険料は安くなりますが、万が一相手をこの補償額をその結果補償内容を良く理解せず安易に減らして見た目の保険料が安くする人を見かけます。
ところがそういう人に限って事故の時に全額保険でおりず、多額の自己負担をしているのです。目に見えない商品、事故を起こして初めて保険という商品の価値が分かるものなので安さだけを求めないでください。
しかし、補償内容を削らずに保険料を安くすることには賛成です。同じ補償内容でも保険料が安いという事はその保険会社の企業努力によるものです。補償内容を理解して保険会社を変えることで自動車保険を無駄なく賢く運用できます。
そこでこのサイトでおすすめする専門家が見ても問題のない補償内容で各保険会社の保険料を安い順にまとめてみました。
保険を安い順にまとめてみました
今回保険料を出す車はこちらになります。
私が仕事で使用しているアクアです。こちらの保険を一括見積もりサイトを使って金額を出してみました。見積もりを出すために必要となる私の保険の条件がこちらになります。
【対象条件】
保険契約者(記名被保険者)
・32歳男性
・免許の色:ゴールド
対象自動車:トヨタ・アクア(型式:DAA-NHP10)
初度登録:平成26年5月
【年齢条件】:26歳以上
【運転者限定】:本人・配偶者限定
【使用目的】:通勤・通学使用(年間走行距離10000キロ)
【等級】20等級(事故有期間0年)
〇補償内容
【対人賠償】:無制限
【対物賠償】:無制限
(対物全損時修理差額費用特約付き)
【人身傷害】:5000万円(乗車中のみ)
【車両保険】:一般条件(フルカバータイプ)車両価格100万円
【その他特約】:弁護士費用特約(自動車事故のみ)
この条件内容で言葉の意味や補償の内容がわからない場合は言葉の上をクリックしてもらえれば詳しい内容のページが出てきます。
この内容で一括見積もりサイトに見積もりを依頼をして保険料が出てきました。
保険が安い会社順にまとめるとこちらになります。
会社名 | 保険料 | |
1位 | アクサダイレクト | 28,150円 |
2位 | チューリッヒ | 31,940円 |
3位 | SBI損保 | 32,930円 |
4位 | イーデザイン損保 | 32,980円 |
5位 | セゾン自動車火災保険 | 39,490円 |
6位 | 三井ダイレクト損保 | 44,480円 |
7位 | ソニー損保 | 45,430円 |
一括見積もりを出しても全て同じ補償条件ではございません。例えば車両保険の値段が90万円の会社や100万円の会社があったり、車両保険を使う時に免責という自己負担額が発生する会社もあります。
1位のアクサダイレクトは車両保険が90万円で免責が10万円あります。そのため車両保険100万円で自己負担額5万円の三井ダイレクト損保の保険料と比較するのも公平とは言えないかもしれません。
しかし、今回はこちらが提示した条件で各社がどのぐらいの保険料になるのか一括見積もりサイトで依頼をした結果です。その点を踏まえて異なる条件であっても各社の安い順にまとめました。
普段より代理店型の自動車保険を取り扱っている私にとって車両保険が付いて28,150円というのは驚きです。また、補償内容が少し異なっているとはいえ同じ通販型でも保険料が約17,000円も違うのは驚きです。
もう一台自宅で乗っているエクストレイルの保険料も調べてみました。
こちらも下の条件で一括見積もりサイトに依頼して保険料を出しました。
【対象条件】
保険契約者(記名被保険者)
・32歳男性
・免許の色:ゴールド
対象自動車:日産・エクストレイル(型式:DBA-NT32)
初度登録:平成27年10月
【年齢条件】:26歳以上
【運転者限定】:本人・配偶者限定
【使用目的】:日常的・レジャー使用(年間走行距離5000キロ)
【等級】20等級(事故有期間0年)
〇補償内容
【対人賠償】:無制限
【対物賠償】:無制限
(対物全損時修理差額費用特約付き)
【人身傷害】:5000万円(乗車中のみ)
【車両保険】:一般条件(フルカバータイプ)車両価格180万円
【その他特約】:弁護士費用特約(自動車事故のみ)
この条件で一括見積サイトで保険料を算出しました。先ほどのアクアと異なる点は使用目的が日常・レジャー使用の点です。土日や平日の買い物で使用する程度なので走行距離も5000キロになっています。
一括見積サイトから来た一覧がこちらになります。
保険料の安い順にまとめたのがこちらの表になります。
会社名 | 保険料 | |
1位 | アクサダイレクト |
23,490円 |
2位 | チューリッヒ |
26,110円 |
3位 |
イーデザイン損保 |
26,760円 |
4位 |
SBI損保 |
27,050円 |
5位 | セゾン自動車火災保険 |
35,100円 |
6位 | 三井ダイレクト損保 |
35,480円 |
7位 | ソニー損保 |
38,140円 |
アクアと同じように一番安い会社と一番高い会社とでは保険料に大きな違いがあります。
実は通販型の自動車保険も代理店型の自動車保険も補償内容で大きな違いはございません。細かい補償内容に違いはありますが、基本となる補償に差は無いのです。
私は自分の仕事柄通販型の保険に入ることはできません。代理店型の保険会社との付き合いがあるからです。しかし、そんなしがらみがなければ通販型に入りたいと思ってしまいます。なんせこの保険料の差は大きいですからね。
なぜそこまで値段に差があるのか
なぜそこまで保険料に差があるのか詳しく見ていきましょう。通販型と代理店型の保険会社の値段には以下のような仕組みがあります。
自動車保険の保険料は大きく分けて「純保険料」と「付加保険料」の二つで成り立っています。
「純保険料」とは実際に保険金として支払うお金になります。あなたが事故をした時に相手に支払う補償やあなた自身への補償もこの純保険料をもとに支払います。
この純保険料は各保険会社がそれぞれ独自で決めているのではありません。「損害保険料率算出機構」という機関が決めてます。
これは簡単に言うと補償について代理店型も通販型も差が無いと言うことです。よく「通販型は安いからいざとなったら保険おりないんじゃ無いの?」と印象を持つ人が多いですが、純保険料はどの保険会社も一緒なので同じ補償内容であればどの保険会社も同じだけ保険金を支払うのです。
各保険会社は算出機構から提示された純保険料から自分の会社の掛かる費用や利益を見込んで「付加保険料」を決めて各会社独自の自動車保険料を契約者に提示します。
上の図のように代理店型と通販型の付加保険料が異なる理由は以下の二つが大きいと考えられます。
・代理店手数料
・社員、営業支社を含む拠点の数
この付加保険料を通販型は最低限にすることで安い保険料を契約者へ提供しています。
私の給料はまさにこの付加保険料の一つである保険代理店手数料から生み出されています。手数料だけを見ると一般の消費者は「それだけでこんなに保険料が変わるなんてバカらしい」「もっと手数料減らせ」と感じるかもしれません。
私もそんな空気を肌で感じることもあります。しかし、私はこのお客様から頂く大切な手数料以上のサービスを提供すべく代理店として努力をしています。
例えばお客様一人一人と向き合って補償内容をカスタマイズしたり、事故の時に間に入って交渉をしたりします。
お客様にとって不安な保険の知識や事故時の知識、経験を代理店として対応するサービスです。代理店はコンシェルジュであり、コンサルタントであると認識しています。このサービスを必要とする人にとって見ればこの手数料を安いと感じてもらえることもあります。
代理店のサービスなんて必要ない。自力で保険会社や事故の相手と交渉出来るという人には無駄な手数料と感じるかもしれません。
代理店手数料以外にも代理店型の保険会社は社員数や営業所などの規模が全く異なります。通販型のソニー損保は全国の拠点が約26ヶ所に対して代理店型の東京海上日動は全国240ヶ所もあります。
東京海上は都道府県ごとだけではなく、一つの県に数か所の拠点があります。全拠点が全て事故の対応をしている訳では無いですが、事故をした契約者のフォローや損害の調査など現地の社員が対応するネットワークがあります。
地域に根付いた担当者がいるので、例えばあなたの修理代に間違いが無いか修理先まで見に行ってくれたり、相手の修理代が高く見積もられていないかを見に行ってくれたりします。
相手にけがを負わせてしまった場合には直接相手の家まで行って手続きなどもしてくれます。
通販型ではこのような対応はやりません。修理代の調査は自分たちではなく調査会社に任せています。相手のけがの対応も治療に必要な書類を郵送するだけです。拠点が少ないので効率を考えてこのような対応をしています。
この対応に物足りなさを感じる契約者も当然います。ケガをした相手も面倒な書類のやり取りをただ郵送で送られるだけなので不親切だと怒る人もいます。
保険料の差があるというのはこういうサービスの差にも出てくることを理解してください。
まとめ
今回はいくつかの車種で保険料の安い順にまとめてみました。今回紹介した車種以外でもほとんどの条件で通販型の保険会社の方が代理店型の保険会社よりも安いです。
保険の値段は比較できても通販型と代理店型のサービス内容を一括見積もりサイトでは比較することはできません。
そこで通販型と代理店型の一般的なサービス内容を下にまとめました。
通販型、代理店型共通サービス
・自動車保険の補償内容はほとんど一緒
・ロードサービス、事故サポート時のコールセンターの対応は一緒
通販型独自のサービス
〇良い点
・保険条件の変更や事故の進捗状況はPCやスマホから簡単に見える
・保険料が代理店型よりも割引内容が充実しているので安い
×悪い点
・事故担当者と頻繁に連絡が取れない
・コールセンターが常時混雑していて繋がりにくい
・事故後の要望が通らない(マニュアル通りの対応以外はほとんど期待できない)
代理店型独自のサービス
〇良い点
・事故後のサービス拠点が全国にあるので細かい対応をしてもらえる
・代理店担当者が事故や保険内容を親身にアドバイスしてくれる
×悪い点
・保険料が通販型と比べてあきらかに高い
・保険会社担当者、代理店担当者のレベルによってサービス満足度が大きく変わる
以上になります。
通販型は保険料が安いからと言って事故の時におりる保険が異なるわけではありません。
ロードサービスや事故のサポートでも差はありません。
しかし良く言えばサービスのバランスは良いですが、悪く言えば勝手がきかないところがあります。例えば事故の過失をもう少し交渉してほしいと思って要望しても対応してくれません。
相手との対応もコールセンターから掛けるので誠意が無いと事故の相手からあなたに直接連絡が来るかもしれません。
簡単に言えばセルフサービスに近い形と思ってください。
「事故が起きた時に補償さえしっかりしてくれれば良い」
「事故が起きて対応に困ってもインターネットや本で自力で解決するので大丈夫」という人は通販型への切り替えを検討しても良いかもしれません。
事故で困っている時にはこのサイトの情報も少しは約に立つかもしれませんので、ぜひご利用してください。